このブログのネタ三本柱のつもりで林業もいれています。今日は自分が林業をやり始める時に気になったお金(お給料)の話をしたいと思います。
さて、林業ですが、緑の雇用のキャンペーンだったり、SDGsな世の中にマッチした職業だったりで目にする機会も増えてきたのではないかと思います。
きっと、自然の中で働ける魅力に惹かれている方もおられるはず。かくいう私も、その一人です。
でも、林業って稼げるの?食べていけるの?と不安に思いますよね。転職を考えていた当時、月収が下がるイメージは持ちつつも、あまり生々しい数字はありませんでした。
そこで今回、晴れて林業に就いたわたしが、林業志望者の皆さんが感じたいであろう、リアルな、というか私の現在進行形の姿をさらしていきます。
「林業の給与ってどうなんだろう?」と就職・転職に迷っている方には、無情な現実を。「オラ、林業すっぞ!」と息巻いている方には、痛切なる覚悟を与える道標になると信じて。
なお、数字を見る限り不安になってしまうかもしれませんが、生きていく分にはいきていける。ただ、他人にこの道を薦めるかと問われると、お金を気にする方には「もっと安全で、稼ぎの良い仕事はあるよ」と言います。
でもわたし自身は、転職して良かったし、「今が最高だ。」という気分です。予めそれはお伝えしておきます。

出典:原泰久『キングダム 68』
なお、今回お伝えする私の現況(前提条件)は以下の通り、
- 未婚で人生をソロプレイ中
- 90年生まれのミレニアル世代
- 逃れたい過去もなければ、奨学金も完済しているので負債ゼロ
- 若干の貯えはあり(心の安定にはお金が一番)
そのため、少ない稼ぎでもわりと楽しく過ごせています。
さて、前置きはこれくらいにして本題に移りましょう。
それでは、どうぞ!
いきなり、現給与をさらすぜ!

この手取りを多いとみるか、少ないとみるかは、、、いや、少ないよね。うん、少ない。わかってる。
一応、2年前までは都会のビジネスパーソンとして生きていた、わたし。当時の自分が今の給与をみたら「え?それで生きていけるの?」と心配するだろうが、安心して欲しい。大丈夫だ。心配ない。生きてる。あと、不思議と後悔もない。ほんとに不思議。
早速、浮動票並みに揺れ動いている諸氏を目覚めさせる一撃をかましてしまいすみません。お詫びに一言添えるとすれば、これは試用期間中だから、ちょっと低い。もう、あとひと月もすれば、高卒初任給並みになるはずです。
それでも少ないって?林業1年目のこれが現実だ。受け容れろ。
だが、これは事業体によりけりです。もっと貰っている人もいるので、選ぶ事業体次第で稼げる幅は変わる。そこは一般企業と変わらない話ですね。稼ぎたい人は、ガンガン素材生産してる、イケイケな会社を探せばOKです。
あと、給与体系が日給月給制か月給制か、でも変わります。林業と一口に言っても特殊伐採など高単価な施業のものから、時間をかけて社有林を育てていくような会社もあるので、あくまでこれは一例として参考程度にみてください。ただ、総じて額面月収が18万~23万あたりが、求人としてはよく見る数字ではある。
まあ、とにかく、落ち着ついて。まだ林業を諦めないで、最後まで読んで欲しい。
月のざっくり収支を公開するよ
何事も数字で語りたい年頃なので、ざっくり収支表にまとめてみたので、こちらをどうぞ。金額は分かりやすくするため、丸めてます。
ある月の収入

ある月の支出

貯蓄は、投資と貯金含む。
特筆すべきは、家賃の0円ですね。これは、プロフィールに少し書いた通り、私は林業するにあたって、一軒家を購入しています。その為、家賃はゼロ。駐車場代もゼロ。
なお、職場まで車で片道約30分。最寄りの駅までは徒歩15分程度、一番近いスーパーまで車で片道約10分という立地。これを「ベター」と判断したので買った次第です。
これは林業に来る前に、ある程度勤めていて、預貯金があったからこそできた芸当ですが、もし可能なら家の購入は強くお薦めしたい。(たとえ、ネズミが出たとしても買ったことについて後悔はしていない!!)

というより、田舎で低い給与でやっていく場合の必須条件とすらいえる気がします。今どきの新車買うよりも、田舎の物件は安いです。もし、資金に余裕があれば本当にお薦めです!
持ち家を手に入れれば、かなり固定費を圧縮できる上に、狩人の方々にとってはジブンの狩場も確保できるという一石二鳥の一手です。(中山間地域の家なら大体、庭や山がついてることが多い。)
厳密には、固定資産税がかかってくるが、まだその時期はきていないので今回は割愛させていただきます。また一年後にでも再度、林業二年目の成績表としてまとめようと思います。
余談ですが、巷には田舎移住に失敗する話が溢れていて、わたしもそういった記事を読んでいたので馴染めないのではと不安でした。
しかも、独り身だし、村人の輪の中に溶け込めないのではないかと。小中の時の転校生ってこんな気分だったのかなと、不安で泣き出しそうな気持ちでした。
結論から言うと、まったくの杞憂でおわりました。
集落の人たちもみんな優しいし、野菜をもらったり、お米貰ったりする代わりに、田植えや稲刈りを手伝うなど、とても良い関係を築けている。と思っています。わりと成功例なんじゃないかとさえ最近は思っている。
家の距離が離れているし、普段仕事で留守だし、自治会の集まり以外で会う機会が少ないからかもしれませんが。
ただ、これ自体は暮らしてみないと分からないガチャ要素。あらゆる神に祈る以外に対処法はないですね。
あと、意外と独り身でも喜ばれるので、同じソロの男子諸君は安心して、防人として田舎に飛び込むといい。
もちろん、集落の行事にはすべて参加して、オープンにいろんな人とコミュニケーションとらないといけませんが、
そこは新参者として当然の行いと思って欲しい。
それが苦手だ・出来ないという人は、都会でアーバンライフを続けることをお薦めします。例外的に、パートナーがいて、周囲とのコミュニケーションを肩代わりしてくれるなら話は別です。問題ないでしょう。きっと、たぶん。
あ、でも村人のおじいに「結婚して、子供いないと一人前じゃない」と言い放たれたりはしましたね。適当に聞き流せば済む話なので、特に実害はないので良いかなと。老人の小言もきいてあげるのも若人の務めです。
意外と生きていける。
というわけで、「意外と生きていけるよ。」ということは伝わっただろうか。
もちろん、先に述べたように家を持っていることで、毎月の支出を抑制できていることが、この手取りでも余裕をもって暮らせている最大の理由ですね。
さらに言うと、家の火災保険や生命保険なんかも現段階では未加入なので、そういったリスクと引き換えにしている部分はあります。そこは個々人の判断で。(ハンター保険はかけてるよ。)
でも保険に入らない代わりに、新NISAや海外ETF、iDeCoにお金を回したりもできているので、将来への備えも大丈夫だ。きっと。
お金の面はネガティブに映るかもしれませんが、それを補って余りあるほど林業は魅力的だし、楽しいです。
だから、みんな林業しようよ!
実際の林業の仕事自体は、魅力いっぱいのポジティブな世界なので、また別の機会にお伝えしたいと思います。
以上になります。ご清聴ありがとうございました。