狩猟は稼げるのか?副業狩人のすゝめ

相次ぐ値上げ、追い付かない賃金増加。打開するには、ジブン自身を変えていくしかない。でも、なにをすればいいか。

そんな、同志のみなさん。特に地方にお住いのそこのあなた。副業としての狩猟はいかがでしょうか。

決して楽でも、安全でも、簡単でもないけれど、田舎住まいの方、狩猟免許のある方にとって、有害鳥獣駆除に取り組むのは、十分検討に値すると思います。

さて、この記事では2024年7月末時点でのわたしの副業狩人の獲得額を参考にしつつ、やってみた感想や始め方などをお伝えしていきます。それではどうぞ。

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ずばり、どれくらい稼げるのか?

どのくらい稼げるのか?気になりますよね。まず始めにことわっておくと、各都道府県とお住いの市区町村でかなり金額が変わってきます。そのため、一概にはいえませんが、参考にわたしの暮らす地域の報酬金額を表にまとめてみました。

有害鳥獣捕獲 報酬一覧

どうですか?意外と稼げるとおもいませんか?

普通に仕事で1万円プラスを獲得する大変さに比べたら、シカ一頭で1万円プラスα稼げてしまいます。始めるまでにかかる諸費用(罠免許取得、わな購入など)を差し引いても、2~3頭も捕獲したらペイできてしまいます。

わたしのケースでいうと、8月上旬現在で7頭(メスジカ6頭、オスジカ1頭)を捕獲しています。すべてジビエ肉にしています。なので国からの報奨金も加算されるので現段階での獲得報酬見込み額は、ざっと11万円程度となるはず。ちなみに報奨金は年度末くらいに振り込まれます。遅めの冬のボーナスですね。

他に副業をしたことがないので比較できませんが、これは狩猟歴2年目・有害鳥獣捕獲員歴1年目の実績です。

つまり、まったくの初心者でも容易に捕獲はできます。同時にそれくらいシカの増加が著しいともいえます。

始めるにあたって準備するものは?

始めるのに最低限必要なものとして、 マストなのは以下の4点でしょう。

狩猟を始めるのに最低限必要なもの
  1. 狩猟免許:まずはこれ。必須です。
    まだ持っていない!?環境省のこのサイトで今すぐチェックだ!https://www.env.go.jp/nature/choju/effort/effort8/hunter/license.html
  2. 罠:最低1つ。わたしはくくり罠でやっています。
  3. 誘引餌:わたしは米ぬかを愛用 ※地域によっては精米マシン横の小屋から無料で入手可能!)
  4. 狩場:これが一番難しいかも。

正直、これくらいで始められてしまいます。ひとつづつみていきます。

罠について

箱罠もしくはくくり罠が代表的です。

わたしが使っているのは、「オリモ式大物罠 OM-30型」(6,600円)。オリモ製作販売株式会社のオンラインショップ➡ORIMO TRAP STORE で、購入できます。送料がかかるので、もし周りに欲しいお仲間がいれば一緒に購入するといいでしょう。大量に使う方は、自作される方もいますが、そこに労力をかけられない方にはオススメです。

箱罠は、大きいし、重いし、運ぶのにも一苦労です。もし同じ地域で一緒に活動できる仲間がいる場合には、検討してみるといいと思います。

誘引餌

米ぬかが誘因餌としてメジャーです。

他にも干し草を押し固めたヘイキューブなどがあります。しかし、ヘイキューブはわたしのいる地域でも試してみたものの、米ぬかと比較して誘引効果に違いがみられなかったので今は使用していません。

特にシカは、集団ごとに嗜好性が違いますので、そこは色々と試してベストな誘引餌を見つける必要があります。

一方で、動物用岩塩などは一定の効果はありました。でも、手軽に始めるにはまずは米ぬかだけでいいでしょう。そもそも、有害鳥獣捕獲期間は、森にも集落にも青々とした餌が豊富なので餌による誘引効果は冬ほどありません。

なので、エサで釣るよりも、フィールドサインから通り道を予測して、確実に踏ませるように罠を置くことがより重要になります。

米ぬかの保管には下のようなマルチバケツで密封保管しておくことをお薦めします。わたしが愛用しているのは、ビバホームで販売されているこのバケツ。

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狩場

これが初心者には一番クリアするのが難しい条件かもしれません。

ご自身で畑や田んぼをしている場合は、その周囲が絶好の狩場になりえます。そうした場所を持たない方は、集落内で仲良くしている方の山や畑に罠をかけさせてもらうなどですね。

ただし、その場合、他人様の土地に罠をつけることになります。認識票や注意喚起の札を見えやすい位置につけましょう!周囲への配慮は大切です。

事前に罠をかける場所を通る人がいるか、など聞いておくのも大事ですよ!
実際、わたしも「ここにつけたい!」と思った絶好の場所があったのですが…

SHIMA

ここ!罠かけても大丈夫ですか?

集落のおじい

あ~わしはええんじゃけど、
近所のばあさんが犬散歩ようけさせとるからなぁ…
山菜取りに入ったりもしよるし。

なんてことは、よくあります!ほかにも根付けに立ち木を使いますが、獲物がかかって暴れると傷つけてしまうことも。想定しうるリスクも事前に説明して、了承をもらっておくことがトラブル回避する上で大事になりますよ。

ざくざくっとな説明でしたが、有害鳥獣捕獲の大枠は理解してもらえたでしょうか。

他にも、厳密にいうとお住いの自治体の農林課で有害鳥獣捕獲員としての登録などあります。こちらは要件を満たしさえしていれば、すんなり通してくれます。要件の一例として、わたしの住む自治体の条件はこちら。

有害鳥獣の捕獲実施者になるためには、以下の条件にすべて該当する必要があります。

  1. 当市に居住する者又は市内に土地を所有し、その土地において農林業を営んでいる者
  2. 現に有効な狩猟免許を有し、原則として過去3年以上有害鳥獣捕獲に用いる
    捕獲方法の狩猟者登録を継続して受けている者
  3. 省令第67条で定める狩猟災害共済又は狩猟者損害保険(ハンター保険)に加入している者

    上記に該当しなくても申請できる例外規定

    わな猟免許所持者が被害防止のために、自己所有地で捕獲檻を使用する場合は、
    上記第2号に該当する必要はありません。

有害鳥獣捕獲実施者になること自体は、お金もかかりませんよ。(*全国どこでもそうなのかは分かりません。なので、興味が出た方は暮らしている市町村の役所へGO!)ただでさえ高齢化でアクティブな狩猟者が減ってきているので、新規参入は自治体としても嬉しい話なのではと思います。

有害鳥獣捕獲実施者としての登録証や罠につける標識をもらうときに、ちらっと登録者リストをみると、30代は自分ひとりでした。というか、平成生まれがいなかった。ほぼ、50代以上といった感じでしたね。

この方たちが現役を退かれた後、シカの増殖を食い止める力は地域からなくなってしまうかも…そうなったら民間の駆除専門業者に頼ったり、人間の居留地を柵で囲って暮らすような、ゲーテッドコミュニティの世界になるかも。。。

副業狩人のデメリットについて

SHIMA

わたし自身が始めてみて感じたデメリットについてもあげていきます

副業狩人のというか、狩猟する上でのデメリットは主に以下の6点。

副業狩人のデメリット
  1. 罠の見回りに時間を取られる
  2. 罠のメンテナンス
    ・米ぬかを使う場合、雨が降ると固まって金属にこびりついたりして可動部が悪くなります
     その為、定期的に洗浄とオイルさしとかのケアが必要
  3. 捕獲できた場合の対応
    ・ジビエ肉にする場合は、ジビエ解体施設への運び込みが必要。そもそも受け入れてくれるかも要確認!
    ・ジビエ処理施設が近くにない場合は、自分で処理する必要がありますが、一人だと大変です、、、
     道具がもっと必要にもなるので、上の3点どころじゃなくなります。
     軽トラ、電気槍、止め刺しの槍やナイフ、運搬用のソリ、解体用のナイフ、衛生手袋等々。
     あまりお奨めはできませんが、殺処分して山の中に埋めてしまうという方法もあります。
     
  4. 錯誤捕獲した場合は、逃がさないといけない
    ・野生動物は狂暴です!下のアナグマの記事でも書きましたが、放獣は超リスキーです。
  5. 報告日まで、尻尾を保管しておかないといけない
    ・別に場所はそんなに取らないですが、同居人がいたら嫌がるかもしれません
  6. 有害鳥獣駆除の報告は基本平日(半休とか休み取る必要あり。
    ・わたしは早退させてもらって行くようにしています

最後に

いかがでしたでしょうか?少しは有害鳥獣駆除を通しての副業についてイメージが持てたでしょうか。「ジブンが動いて稼ぐ!」系の労働集約型副業にはなってしまうので、体力と根気が要ります!!

なので、副業狩人のすゝめといいつつ、「稼ぎたい!」というモチベーションだけでは、始めるのも続けていくのも難しいです。

しかし、個人的には上記に挙げたデメリットも個々人の捉え方次第と思っています。例えばわたしの場合だと、早起き・早寝が習慣になって良かったです。道具のメンテナンスも楽しい。適性のある人にとっては、良い副業になるのではないでしょうか。

ちなみに同じ市内では、噂によると200頭近く捕獲しているレジェンドがいるらしいです。仮にすべてメスジカと仮定したら、17,000円 × 200頭 = 3,400,000 円 (※全頭ジビエ肉として活用できた想定。現実的ではないですが。)
ぼくの林業の収入超えちゃう。

これは特殊事例ですし、恐らく一人ではなくご家族(息子さん?)も協力して取り組んでいるそうなのでそうそう真似できません。あくまで一つの参考程度に、そういう副業猟師スタイルもあるんだなというくらいにみておくといいでしょう。

以上、今年から有害鳥獣駆除をはじめてみての感想も交えつつ、簡単にですが書いてみましたがいかがでしたでしょうか?

どんな副業にも向き不向きがありますが、狩猟はその中でもより適性が求めらます。

単純にお金を稼ぎたい!のであれば、単発のバイトした方が稼げるでしょう。

ですが、副業狩人をして良かったと思える瞬間はたくさんあります。それは農家の方に感謝してもらえたり、じぶんが暮らす地域に貢献できているという実感をもてたり。

ご近所さんの庭でシカを捕まえた時は直接、お礼と一緒に畑で獲れたトマトやキュウリも貰えると苦労も報われます。

でも!真夏の有害鳥獣駆除なんて、地獄ですので覚悟してください…!!暑いし、重いし、臭いし、、、。肉はすぐに腐敗が始まるので、衛生管理も冬よりもシビアだし。

長くなってしまいましたが、冒頭にもお伝えしている通り、決して楽でも、安全でも、簡単でもないけれど、同志が増えてくれることを願うばかりです。

でも、きっとこの記事が気になった方は、少なからず農作物被害のことや獣害についてご自身なりの想いや考えを持たれている方だと思います!

その動機があるだけできっかけとしては十分です。あとは、住まわれている地域で活動ができるかどうか。

今回は以上になります。わーっと書きすすめてしまいましたが、なにか参考になるポイントがひとつでもあったら幸いです!では!

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